イタリアこぼれ話(その21)「イタリアの気候」

今回はイタリアの気候に関するお話です。

イタリアも日本と同じで、南北に長い国ですので、北部と南部では気候が大きく異なります。

このシリーズの内容は、あくまでも私の経験に基づいた主観的なものですので、私が居住していた、北イタリアのミラノの気候を中心に述べてみたいと思います。

ただ、私が帰国してから20年以上が経っていますので、地球温暖化の影響などで、現状が変化している可能性があります。

ミラノの緯度は北緯45度なので、日本で言えば北海道最北端の稚内と同緯度です。

でも、同緯度でも、ミラノは北海道のように寒冷な地ではありません。

春と秋は、南関東の東京や横浜などと同じような気候です。

夏は昼間の気温は30℃を越えますが、南関東のような猛暑にはまずなりません。また夜間は気温が下がるので、寝苦しいということも、まずありません。

そのため、イタリアの一般家庭で冷房を備えている家は、ほとんどありません。一流ホテルでも、冷房のない所があるくらいです。

私は扇風機を所有していたのですが、使用したのは、6年間で3回のみでした。

冬は東日本で言えば、東京、横浜よりは寒いですが、極端な寒さはありません。ちょうど北関東や南東北辺りの気温でしょうか。

最低気温がマイナス1~2℃から、寒い日でマイナス6~7℃、最高気温は2~5℃くらいですが、天気が良いと10℃くらいまであがることもあります。

ただ、冬場は天候が悪く、連日曇り・雨・雪の日が続いて、晴れるのは月に数日程度のようなこともあります。

市街地では雪が降っても積もることは少なく、大雪になるのは数年に1回くらいです。

また、冬期は霧が多くて、市内の空港では、航空機の遅延や欠航が多くなります。もっとも、日本との直行便などの大型機が発着する空港は郊外にあるので、霧の影響を受けにくいようです。

フィレンツェなどがあるイタリア中部までの気候は、ミラノとほぼ同じ印象でした。

でも、首都のローマまで行くと、冬は暖かく夏は暑い印象です。そしてその傾向は、シチリア島に向けて、南下するほど強まっていくと言えます。

四季の訪れは、やはり高緯度のためか、関東とは違って、春は遅く秋が早く訪れます。

春らしい気候が安定するのは、4月中旬から下旬ですし、早い年では8月下旬には朝夕に暖房が入ります。

春・・4月~5月
夏・・6月~8月上旬
秋・・8月中旬~10月
冬・・11月~3月
といったような感覚です。

もう1つ、日本との大きな違いは湿度であったと思います。

夏は日本の多くの地域のように、湿度が高くはなりません。そのため気温が上がっても、比較的過ごしやすく感じられることが多いと思います。

直射日光を暑く感じても、日陰や室内は涼しく感じられるのです。

また冬は、雨や雪が多いので、日本の太平洋側のように空気が乾燥しません。

私がイタリアから帰国するのは、夏休みと年末年始が多かったので、航空機から一歩を踏み出して、蒸し風呂の中のような、夏のジメジメした空気に包まれたり、冬のカラカラの空気を吸い込むと、日本に着いたことを実感させられたものでした。

byなおいー

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イタリアこぼれ話(その21)「イタリアの気候」」への3件のフィードバック

  1. 冷房がいらないのは驚きです。

    過ごしやすそうな気候に思えますが、私の場合、職業柄雨が多いのは気になってしまいます(^^ゞ

    ミラノの冬は、雪はあまり降らない日本海側のような天気なのですね。

  2. 所変われば、ですね。
    冷房が要らないのは、羨ましい方が多いことでしょうね!
    長野県でも最近は夏が暑くて、冷房がないといられない日がありますよ。
    避暑地のはずの軽井沢で、最高気温が35度まで上がった日がありましたし、避暑地に来たはずなのに!と、驚かれる観光客が多かったと聞きます。

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