なおいー写真紀行第138回、海外(その38)

今回からはスイス・アルプスの山岳画像です。

スイス第1回目の今回は、スイス南東部、サン・モリッツ近郊にある、4000メートル級のベルニナ・アルプスです。

25年ほど前に撮影したので(2022年2月記)、1つ1つの山の名称や、撮影地点の名称は失念してしまいました。

ヨーロッパ中央部にあるスイスは、面積41、290平方キロの、日本の九州より一回り広いくらいの小さな国で、首都はベルン、人口は約865万人です。

スイスの特徴としては、永世中立国であることが挙げられるでしょう。

どこの国とも軍事同盟を結んでいませんし、EUにも非加盟で、通貨もユーロではなく、独自のスイス・フランを使用しています。

ただ、裏を返せば、自国は全て自国の軍事力で守るということで、スイスはかなり強力な軍事力を保持しているようです。

国民皆兵制で徴兵制度があり、各家庭には自動小銃が配備され、有事に備えているそうです。また、一般家庭のほとんどなど、各所に核シェルターが設置されていると聞きます。

このように永世中立国であることと、平和主義であることは、全く違うわけです。

たまに、「日本もスイスのように永世中立国となるべきだ」との意見を耳にすることがありますが、それは他国との同盟を破棄するのと同時に、国民皆兵制度を制定することになる可能性が高い、という意味である現実を忘れてはならないでしょう。

全ての軍事力や軍事同盟を破棄して、平和を維持しようとすることは、個人的に現状では非現実的のように思えます。

もう1つのスイスの特徴は、公用語が4つもあることです。

第1言語として使用する人数の多い順から、ドイツ語(約63%、中部、東南部を除く東部)、フランス語(約23%、西部)、イタリア語(約8%、イタリアに隣接する東南部)、ロマンシュ語(0、5%、東南部の一部)となっています。

このうち、ロマンシュ語は使用者が少数なので、事実上、ドイツ語、フランス語、イタリア語の3言語が、全国的な公用語として扱われているようです。

公的な書類が3言語で作成されたり、全国的な会議等には同時通訳が付くようです。

同じ国内で、使用されている言語が違うのですから、意思の疎通に問題が生じることもあるようです。

ただし、スイス人の多くは、ドイツ語、フランス語、イタリア語のうち、2か国語が話せるようですし、英語が堪能な人も多いので、何とかなるようです。

例えば、ドイツ語圏の人がフランス語を話せ、フランス語圏の人がドイツ語を話せれば、ドイツ語とフランス語を織り混ぜて、意思の疎通が図れます。

イタリア語圏のフランス語を話せる人と、ドイツ語圏のフランス語を話せる人なら、フランス語で意思の疎通を図れます。ただしその場合は、お互いに第1言語ではないので、問題が生じる可能性もあるでしょう。

最近のスイスは、英語教育に力を入れているそうですので、現在では、他の言語圏の人とは、英語での会話の方が、意思の疎通が図りやすい傾向があるようです。

ある意味では、地域によって使用言語が別れているのに、分裂せずに1つの国として成立しているのが、不思議にも思えますが、言語は違っても、皆がスイス国民としての団結力で結び付いている国。それがスイスという国なのでしょう。

byなおいー

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なおいー写真紀行第138回、海外(その38)」への3件のフィードバック

  1. 4,000メートル級の山って、目の前で見たら迫力あるでしょうね!

    ミリタリーマニアには、スイスの軍事力は世界最強と言われているとかいないとか・・(^^ゞ  

    有事はない方が良いです。

  2. スイスって永久中立だから、ほのぼのした平和主義だと思っていました( ̄□ ̄;)!!
    凄い軍事力だったんですね( ̄□ ̄;)!!

  3. 小さな国に感じていましたが、4つも言語があったのですね!
    確かに国に対する気持ちがないと、すぐに分裂してしまいそうです。

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