霊猫あーちゃんとの生活 #002

ー  今、あーちゃんに会いに行きます。 ー

保護猫ハウスのテレビニュースを見て1週間くらい経った頃の話しです。会社のF女史が私に「社長が看板猫を飼ってもいい」と言う話があったと私にしてきました。うちの会社は以前に犬(ゴールデンレトリバー)を飼っていたことがありました。ありましたと言うのは私がこの会社に入社する前の話で5年以上前のことだと聞いているからです。私は写真でしか見たことがありませんが看板犬として飼っては見たものの余りに夜鳴きが酷くて当時の社員が結果的には引き取って飼育したそうです。夜には無人になってしまう寂しさが原因だったようでそれを不憫に思い飼育を名乗り出たと言うことでした。

そんな過去の経緯も知っていましたのでまああり得る話で今度は猫か?くらいにおもい、たまたまニュースで見た新しい保護猫ハウスの話をしたところF女史がかなり乗り気な様子で色々、私に質問してきました。私はキジトラが多くいたことからそのニュースの内容を事細かく記憶していましたので場所やシステム、料金の話などを伝えました。それから間もなくF女史は保護猫ハウスに行った様です。1匹の猫が大変気に入ったとのことでした。

ブゥのこともあり私は猫が嫌いではなくむしろ猫好きに腰くらいまで浸かっていましたのでこの会社の看板猫構想は反対する理由がありませんでした。ただ保護猫ハウスを勧めた責任上、任せっきりにする訳にもいかず実際に自分で足を運んでみることにしました。保護猫ハウスは長野市街地のほぼ中央にあって割と分かりやすい場所にありました。1F はオリジナル猫グッズの販売、2F に猫と触れ会えるスペースがあり扉を3つ開けないと中には入れない作りになっていました。途中に洗面台がありそこで石鹸で手洗いをするように促がされ手洗いの後はペーパータオルで水気を取りアルコールで手指を殺菌するよう指示されました。その後、準備されている室内専用のスリッパに履き替え入室すると言う徹底ぶりでした。これは人間が持ち込んだ病原菌等を猫達に移させない為の措置だそうです。病気でブゥを亡くした私にとって感心すると共にやはりこれくらい徹底しないとダメなんだなと頭が下がる思いでした。

私は1000円を協力金として支払い施設利用料としました。別に1000円と決まっている訳ではないのですが募金と言う位置づけもありますので500円以上であればいくらでも構わないそうです。私は会社の名刺を渡し身分を明かしました。そして以前訪問したF女史が同じ会社の人間だと言うことを伝えて推薦してもらった猫を見たいと伝えると共に私の希望も話してお勧めの保護猫が居たら紹介して欲しいとお願いしました。

私の希望は

①  会社の看板猫なので不特定多数の人間に愛嬌を振り撒ける人慣れした猫

②ブゥを病気で亡くしているので病気に強い健康な猫

③夜間は会社に1匹で過ごすので孤独に強い無駄鳴きしない大人しい猫

とこんな条件を伝えました。その時に対応してくれた男性スタッフOさん(後にオーナーだと知りました)がお勧めの保護猫を指し示してくれました。その猫はF女史が気に入った猫と同じ猫でした。

それがあーちゃんです。

ここであーちゃんの此処に至るまでの猫生を伝えますね。後で知ったこともありますが分かりやすくする為に今現在分かっていることを全て書きます。

あーちゃんは元は人に飼われていた猫だったのですが子猫の時、飼い主が引っ越しするにあたり置き去りにされたそうです。その後、保健所に保護されて保健所で暮らしていました。そこにOさんが保健所であーちゃんを見つけました。物凄く人懐っこい猫でOさんに擦り寄ってきたそうです。Oさんは保護猫ハウスを作ろうする程の猫好きでしたので可愛いあーちゃんに一目惚れし引き取ることに決めました。Oさんは筋金入りの猫好きですので他にも猫を飼っていました。いわゆる多頭飼いという奴です。その中の一員としてOさんの猫達に迎え入れられます。ここで問題が発生します。あーちゃんは人間は大好きなのですが同族の猫が苦手な猫でした。多頭飼いの中であーちゃんはストレスから過食するようになってしまい。結果、あーちゃんは肥満猫になってしまいました。Oさんはあーちゃんは多頭飼いに向かない猫だと判断して里親を探すことに決めました。その時期と保護猫ハウスのオープン予定が近かった為に保護猫ハウスのオープンメンバーに入りました。当時の里親を探す保護猫は殆どの猫が5〜8ヶ月くらいの子猫だったのに対してあーちゃんだけが3〜4歳の大人猫だったのはこのような理由があったからでした。

保護猫ハウスは基本的には在籍している猫とか全て触れ会えるますが猫の方も人間相手に疲れるとバックヤードに逃げ込んでしまいます。あーちゃんはその日、触れ合いスペースにいました。今のあーちゃんのべったり具合いからは想像も出来ない程、私とは付かず離れずの距離感でした。あーちゃんがお勧めの猫の上、ブゥと同じキジトラ模様と言うこともあり注意深く観察していました。そこであーちゃんを好きになるあーちゃんの性格を垣間見る出来事を目撃しました。

あーちゃんがいて後ろに猫ちぐらが写っています。中に子猫が入っていますがこの猫ちぐらあーちゃんのお気に入りなんです。でもあーちゃん年齢も体格も親子程違う子猫を猫ちぐらから追い出そうとはせずにじっと待っていました。

これがその決定的瞬間です。あーちゃんは子猫が出てくるまでこうして待ってました。子猫が猫ちぐらから出た後、あーちゃんは入れ替わりに猫ちぐらに入り満足気に昼寝を始めました。

あーちゃんを大好きになった瞬間でした。

続く

byゆたんぽ

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霊猫あーちゃんとの生活 #002」への4件のフィードバック

  1. 気遣いのできる雌猫あーちゃんとの出会いのシーンが微笑ましいですね。
    ブゥはイケメンでしたが、あーちゃんも美人さんですね(笑)

    それにしても、保護猫は人間の都合で存在してしまうんですよね。

  2. いよいよ、あーちゃん登場ですね!大人しそうで優しそう♪(^o^)
    猫同士が苦手な猫がいるとは知りませんでした。

  3. 皆さんコメントありがとうございます!
    あーちゃんはこれを書き込んでいる今も私の隣にピッタリと寄り添っています。
    あまり時系列に縛られずあーちゃんの生活は続いていきますので楽しみにしておいてください。

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